FP2級学科試験パート1:01〜10問
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ファイナンシャル・プランニング技能検定2級の問題と解答は、社団法人金融財政事情研究会や日本FP協会ホームページに掲載されているが、解説がないため作成してみました。
・解説は自前の参考書および関連HPを参考にしています。
・関連HPは、Googleで上位検索されたものの中から参考にしたものを掲載しています。
※解説は十分調査しているつもりですが、間違いがある可能性もございますのでご了承下さい。
※間違いや著作権などの問題がある場合はご連絡いただければ修正します。
次の各問について答えを1つ選び、その番号を解答用紙に記入してください。
問題 1
ファイナンシャル・プランニングと倫理について述べた次の1〜4の文章の中から、最も不適切なものを1つ選んでください。
1.現代は、経済面を含めた日常生活において、国や勤務先に頼るよりむしろ、個人が自分の力で長期的・総合的なライフプランを立案し、実行する自助努力・自己責任が求められており、ファイナンシャル・プランナー(FP)という専門家のサポートがますます必要な時代といえる。
2.FPの役割は、クライアント(顧客)およびその家族のライフプランニングを、主に経済的な面についてアドバイスすることであり、とりわけ現在のような高齢社会の中では、個人の豊かな老後実現のためにFPの役割はますます重要になっている。
3.FPは、他の専門家と協同して顧客の要求にこたえていくというコーディネート能力が要求され、他の専門家と組んでいつでも仕事ができる体制をつくっておくことも大切である。
4 .
FPのビジネスで重要な点は、職業上の倫理観の堅持と守秘義務の厳守である。「顧客の立場」で「顧客の役に立つ」という視点が職業上の倫理観であり、そのためにコンプライアンスに多少抵触したとしても、常に顧客が満足するようにプランニングすることを優先すべきである。
解答:4)
解説:その通り。
問題 2
提案書の中では、世帯主に万が一のことがあった場合、どのくらいの死亡保障が必要かを明示することも大切です。下記の「会社員・専業主婦家庭」の事例に基づいて計算した死亡保障額の算式について次の1〜4の中から、最も適切なものを1つ選んでください。
夫(35歳)が死亡したとき、妻(32歳)、子ども1人(2歳)の家庭で、夫生存時の月間生活費を35万円、子どもが22歳(大学卒業時)の時の妻の平均余命を34年、また遺族基礎年金、遺族厚生年金、死亡退職金等の収入累計を8,000万円とする。なお、夫死亡後の家族の月間生活費は夫生存時の7割、子どもの大学卒業後は夫生存時の5割とする。
※預貯金等の額は、ここでは考慮しないものとする。
1.{(35万円×0.7×12ヵ月×20年)+(35万円×0.5×12ヵ月×34年)}−8,000万円=5,020万円
2.{(35万円×0.5×12ヵ月×20年)+(35万円×0.7×12ヵ月×34年)}−8,000万円=6,196万円
3.{(35万円×0.7×12ヵ月×20年)+(35万円×0.7×0.5×12ヵ月×34年)}−8,000万円=2,878万円
4.{(35万円×0.7×12ヵ月×20年)+(35万円×0.7×0.5×12ヵ月×(20年+34年))}−8,000万円=5,818万円
解答:1)
解説:「遺族生活資金(現在の年間生活費×7割×末子が卒業するまでの年数)」+「妻の生活費(末子卒業時の妻の平均余命)」+「子供の教育・結婚資金」の合計額となります。
問題 3
Aさん(60歳の男性・勤続年数40年・医療保険は組合健保・再就職の予定はありません)の定年退職後の医療保険の加入について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.Aさんが当該健康保険の任意継続被保険者として加入できる期間は、最長2年間である。
2.Aさんが妻の被扶養配偶者あるいは子の被扶養者となるための年収要件は、130万円未満である。
3.Aさんが老人保健制度の適用を受けられるのは、75歳からである。
4.Aさんの場合、国民健康保険に加入しても、当該健康保険に任意継続被保険者として加入しても、通院・入院の場合の自己負担割合は3割である。
解答:2)
解説:
問題 4
公的年金制度における老齢給付について述べた次の1〜4の文章の中から、最も不適切なものを1つ選んでください。
1.厚生年金保険には、民間会社の役職員やほとんどの私立学校の教職員などが加入するが、原則として65歳から老齢基礎年金に加え、老齢厚生年金(加給年金額を含む)が支給される。
2.共済組合には国家公務員、地方公務員等が加入するが、原則として65歳から老齢基礎年金に加え、退職共済年金(加給年金額を含む)および職域年金(職域加算部分)が支給される。
3.支給開始年齢の引き上げスケジュールは、厚生年金保険の場合、同じ生年月であれば女性は男性の5年遅れで実施されるが、退職共済年金の場合、男女同一に実施される。
4.老齢厚生年金の受給者が、自営業や自由業を営んだとしても、老齢厚生年金が減額されることはない。
解答:1)
解説:厚生年金保険の独自の老齢給付として、60歳(女子、坑内員・船員は条件を満たせば55歳〜59歳)から65歳(老齢基礎年金の受給資格が取得できる)までの間、老齢厚生年金が特別に支給されます。
http://www.seiei.or.jp/idx10/zk100502.html
問題 5
遺族給付に関連する次の1〜4の組み合わせの中で、所定の要件を充足した場合、併給(共に受給)できるものを1つ選んでください。
1.遺族厚生年金+障害基礎年金
2.遺族厚生年金の2分の1+自分の老齢厚生年金の2分の1+老齢基礎年金
3.遺族厚生年金+遺族基礎年金+中高齢寡婦加算(中高齢の加算)
4.遺族厚生年金+雇用保険の基本手当
解答:4)
解説:
問題 6
公的年金における老齢給付の裁定請求先を示した以下の表のうち誤っているものを、次の1〜4の中から1つ選んでください。
加入制度裁定請求先(手続き場所)
1. 国民年金の第1号被保険者期間のみの人
⇒住所地の市区町村役場
2. 国民年金のみで第3号被保険者期間を有する人
⇒住所地の市区町村役場
3. 複数の制度に加入し、最後が第2号被保険者(厚生年金保険)の人
⇒原則として最後に勤めた事業所を管轄する社会保険事務所
4.
第2号被保険者期間(厚生年金保険)を有し、最後が第1号・第3号被保険者の人
⇒住所地を管轄する社会保険事務所
解答:2)
解説:加入の年金制度および請求する年金種類などにより異なる。
http://hccweb1.bai.ne.jp/~apadi703/txt36.htm
問題 7
確定拠出年金について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.確定拠出年金には、企業が掛金を拠出する企業型年金、個人が掛金を拠出する個人型年金、企業の掛金に個人が上乗せして掛金を拠出する共同型年金の3種類がある。
2.確定拠出年金の企業型年金は、既存の企業年金制度の有無により、企業が拠出する掛金の限度枠が異なる。
3.従来の厚生年金基金から確定拠出年金へ移行する場合、対象となる資産は、いわゆる「代行部分」を除いた部分である。
4.既存の退職金制度(厚生年金基金、適格退職年金、退職一時金など)から確定拠出年金に移行することが認められているのは、企業型年金への移行のみで、個人型年金への移行は認められていない。
解答:1)
解説:共同型年金はない。
http://dcplan.japanpost.jp/02annuity/02kakutei/index.html
3.移換対象資産は、年金給付積立金(代行部分の最低責任準備金は除外)となる。
http://www.dcnavi.jp/shinkin/Mn0200/Mn0202/html/202a11.html
http://www.pfa.or.jp/QA/q_a.html
問題 8
個人年金商品について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.保証期間付終身年金では、保証期間内に被保険者が死亡した場合は、保証期間のうち残存期間の年金またはその時点の年金現価相当額の死亡一時金が、遺族に支払われる。
2.夫婦年金は終身年金の一種で、夫婦のいずれかが生きている限り年金を受け取ることができる。
3.変額年金保険の保険料は、個人年金保険料控除の対象となる。
4.損害保険会社の年金払積立傷害保険の保険料は、損害保険料控除の対象となる。
解答:3)
解説:生命保険を契約して保険料を支払うと、その支払保険料の金額に応じて、一定の金額が契約者のその年の所得から控除されます。これを生命保険料控除といい、その分だけ課税所得が少なくなり、所得税と住民税が軽減されます。
http://www.ryugin.co.jp/hoken/hengaku/hengaku.htm
問題 9
下記の事例を基にAさんの平成16年の所得税を計算する上で、適用される所得控除の組み合わせを示した以下の1〜4の図のうち、正しいものを1つ選んでください。
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平成16年のAさん(66歳)の収入は、公的年金と企業年金(厚生年金基金)のみである。
・ 家族構成は配偶者のみで、配偶者(60歳)の収入はゼロである。
・
国民健康保険料や介護保険料は支払っているが、生命保険料や損害保険料はすでに払い込みが終了している。
1. 社会保険料控除 配偶者控除 配偶者特別控除 老年者控除 基礎控除
2. 社会保険料控除 配偶者控除 老年者控除 基礎控除
3. 社会保険料控除 配偶者控除 基礎控除
4. 社会保険料控除 基礎控除
解答:2)
解説:
問題 10
老後資金プランには二つの側面があります。一つは中年期から老後生活に入るまでの長期間にわたる老後資金形成プラン、もう一つは老後生活に入った後の老後資金運用プランです。老後資金プランの作成について述べた次の1〜4の文章の中から、最も不適切なものを1つ選んでください。
1.老後資金は、住宅資金、教育資金と並んで非常に大きな資金が必要であり、特に近年の高齢化の進展に伴い、長期にわたる資金設計が必要とされるようになってきた。
2.老後資金形成プランでは、顧客のライフプラン、家族構成、家計状況、保有する金融資産、リスク許容度、金融商品の嗜好等を勘案して金融商品を絞り込むことになる。
3.老後資金運用プランでは、金融・経済情勢を考慮し、効率的に運用することに留意しつつも、老後においては一般的に収入が減少することから、安全性よりむしろ収益性と流動性を重視した金融資産の運用が望まれる。
4.老後資金プランの留意点として、金融資産の保全に十分注意を払うことも必要である。具体的には各金融機関の健全性、金融商品ごとのセーフティネットのチェックも必要である。
解答:3)
解説:収益性と流動性を重視した金融資産の運用が望まれる。が間違い。
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FP(ファイナンシャル・プランニング技能検定試験)3級学科試験の受験対策として、過去問題の解答・解説をまとめました。
一問一答形式で作成してありますので、試験対策としてご利用ください。