FP2級学科試験パート1:41〜50問
-
ファイナンシャル・プランニング技能検定2級の問題と解答は、社団法人金融財政事情研究会や日本FP協会ホームページに掲載されているが、解説がないため作成してみました。
・解説は自前の参考書および関連HPを参考にしています。
・関連HPは、Googleで上位検索されたものの中から参考にしたものを掲載しています。
※解説は十分調査しているつもりですが、間違いがある可能性もございますのでご了承下さい。
※間違いや著作権などの問題がある場合はご連絡いただければ修正します。
次の各問について答えを1つ選び、その番号を解答用紙に記入してください。
問題 41
不動産登記について述べた次の1〜4の文章の中から、正しいものを1つ選んでください。
1.登記所では土地や建物の登記簿および公図等の閲覧ができるが、一定の者が申請した場合は固定資産課税台帳も閲覧できる。
2.2名以上の者が不動産を共同で購入し、共有名義で所有権移転登記をした場合、共有者それぞれの持分については登記簿に記載されない。
3.仮登記は、実体上または手続き上の理由から、本登記をすることができない場合になされる登記であり、対抗力を有する。
4.登記義務者が権利に関する登記済証を紛失した場合であっても、登記所に対し登記済証の再発行の請求をすることはできない。
解答:4)
解説:権利証を紛失した場合、再発行されませんが不動産の所有権を失うことはありません。また、保証書を作成することにより、売却も可能です。
http://www.home-knowledge.com/kouza/ko15.html
問題 42
不動産の売買契約について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.不動産の売買契約は民法上、口頭でも成立するが、後日の紛争防止のためには契約書を作成しておくことが望ましい。
2.売買契約書に、必要とされる収入印紙が貼付されていなかった場合でも、売買契約そのものは有効である。
3.買主が解約手付を交付した場合において、特約がないときは、相手方が履行に着手するまでは、買主は手付を放棄し、売主は手付の倍額償還により契約を解除することができる。
4.建物の売買契約締結後、引き渡し前に、その建物が類焼により焼失した場合には、特約がない限り、買主は契約を解除することができる。
解答:4)
解説:家のように、取引の際、当事者が目的物の個性に着目する物を特定物と言います。特定物の売買契約において、売主の責任ではない事由で(自然災害など不可抗力によって)目的物が滅失した場合は、売主の目的物引渡債務は消滅しますが、買主の代金支払債務はそのまま存続します(民法第534条1項)。したがって、本件では売主であるあなたは買主に対して代金の支払を請求することができます。
<暮らしとおかねの身近な法律(家)Q&A>
http://www.saveinfo.or.jp/kinyu/houritu/houritu2.html
<住宅購入のノウハウ>
http://allabout.co.jp/house/buyhouseshuto/closeup/CU20040521A/index2.htm
問題 43
民法および借地借家法に関する建物の賃貸借について述べた次の1〜4の文章の中から、正しいものを1つ選んでください。なお、本問において定期建物賃貸借を「定期借家」、それ以外の建物賃貸借を「普通借家」といいます。
1.存続期間の定めのある普通借家契約において、賃貸人および賃借人からの解約が認められるためには、正当事由がなければならない。
2.普通借家契約において、借主について契約終了時に原状回復義務が定められている場合には、通常の使用によって劣化した畳の張り替え費用についても、借主の負担となる。
3.定期借家契約は公正証書によって行うときに限り、定期借家契約として契約の更新がないことを定めることができる。
4.定期借家制度の成立前に締結された居住用以外の普通借家契約を、賃貸人、賃借人双方の合意により終了させ、新たに同一の建物について定期借家契約を締結することができる。
解答:4)
解説:既存契約の切り替えは、事業用に限り合意解約後に可能
http://www.kobelco2103.jp/smile/money/money_1.html
問題 44
都市計画法について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.市街化区域は、すでに市街地を形成している区域、およびおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域である。
2.都市計画区域について、無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができる。
3.都市計画区域または準都市計画区域内において、一定の規模を超える開発行為をしようとする者は、原則としてあらかじめ都道府県知事の許可を受けなければならない。
4.都市計画法の開発許可を受けた土地に建築物を建築するときには、建築基準法の建築確認の手続きは不要である。
解答:4)
解説:建築基準法の建築確認の手続きは必要です。
<都市計画法の開発許可制度>
http://web.pref.hyogo.jp/kaishi/tosikeikaku/kaihatu.htm
問題 45
建築基準法について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.都市計画区域および準都市計画区域内の建築物の敷地は、原則として道路に2m以上接しなければならないが、その道路には自動車のみの交通の用に供する道路等は除かれる。
2.建築物の敷地が2以上の異なる容積率の制限を受ける地域にわたる場合、敷地全体の容積率については敷地のうち過半の部分が属する地域の制限が適用される。
3.建ぺい率とは、建築物の建築面積の敷地面積に対する割合のことをいい、街区の角にある敷地で特定行政庁が指定するものの内にある建築物については緩和される。
4.準工業地域内においては、特定行政庁の許可がなくとも、共同住宅、老人ホームを建築することができる。
解答:2)
解説:指定容積率と基準容積率とのいずれか小さい方の容積率によります。
< 容積率の異なる2以上の地域にわたる宅地の評価(1)>
http://www.nta.go.jp/category/tutatu/shitsugi/zaisan/04/27.htm
問題 46
農地法について述べた次の1〜4の文章の中から、誤っているものを1つ選んでください。
1.農地法の適用を受ける土地か否かの判断は、登記簿上の地目とは関係なく、客観的な事実状態として、耕作の目的に供される土地か否かにより行う。
2.原状に回復することを条件に、農地を1年未満の期間につき駐車場として賃貸する場合は、農地法第5条の許可を受けなくてもよい。
3.市街化区域内の農地を宅地に転用する目的で売買する場合は、あらかじめ農業委員会に届出を行えば、許可を受けなくてもよい。
4.権利移動について農地法の許可を必要とする農地について、許可を受けずに締結した売買契約は、その効力を生じない。
解答:2)
解説:農地の転用にも許可が必要です。
http://www.to-wa.ne.jp/kakuka/noui/noutihou/noutihou.htm
問題 47
不動産の取得に伴い課税される税金について述べた次の1〜4の文章の中から、正しいものを1つ選んでください。
1.不動産取得税は、不動産の取得に対して課税されるが、所有権の取得に関する登記がなされていなくても課税の対象となる。
2.建物に係る不動産取得税の課税標準となる不動産の価額は、原則として売買契約書や工事請負契約書に記載された金額となる。
3.登録免許税は、相続による所有権移転の場合には非課税となるが、贈与による所有権移転の場合には課税される。
4.土地に抵当権の設定登記をする際の課税標準は、その土地の固定資産課税台帳登録価格となる。
解答:1)
解説:課税の対象は、土地や家屋を売買、贈与、交換、建築(新築・増築・改築)などによって取得した人です。
※不動産の取得は、登記の有無、有償・無償を問いません。
http://www.pref.hokkaido.jp/soumu/sm-zeimu/tax/fudou01.html
問題 48
個人が不動産を譲渡した場合の譲渡所得について述べた次の1〜4の文章の中から、正しいものを1つ選んでください。
1.居住用財産を買い換えた場合の譲渡損失の繰越控除は、他の要件を満たしていれば、譲渡した居住用財産の所有期間に関係なく適用が受けられる。
2.相続等により取得した居住用財産の買換え特例の要件のうち、居住期間は30年を超えていなければならないが、所有期間は5年を超えていればよい。
3.居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除は、他の要件を満たしていれば、譲渡した居住用財産の所有期間に関係なく適用が受けられる。
4.居住用財産を譲渡した場合の低率課税の特例の要件のうち、所有期間は、居住用家屋については10年を超えていなければならないが、その敷地については制限がない。
解答:3)
解説:個人が、その居住の用に供している家屋を譲渡した場合、その家屋とともにその敷地の用に供されている土地等の譲渡(譲渡とみなされる不動産の貸付けも含みます。以下同じ)をした場合又は居住の用に供していた家屋又は土地等をこれらの家屋が居住の用に供されなくなった日から同日以後3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡した場合には、その譲渡所得の金額から3,000万円の特別控除を行うことができるとされています。
http://www.tabisland.ne.jp/explain/fudousan/fudo_212.htm
1)年末までに所有期間5年超の自宅を売却して生じた損失は、確定申告で損益通算しても控除しきれない金額をその後さらに3年間にわたり他の所得と損益通算できるという制度です。この制度を利用できる条件は、売った年かその翌年末までに買い換え資産を購入し、その購入した年の翌年末までに住むこと、売った自宅も買い換えた自宅もともに一定の借入金があること、この制度を受ける年の所得金額の合計が3,000万円以下であることなどです。
http://www.daikyo.co.jp/e-smart/tax/main/qa/qa2000/qa2206.htm
問題 49
不動産の有効活用の方式の一般的な仕組みについて述べた次の1〜4の文章の中から、最も不適切なものを1つ選んでください。
1.土地信託方式は、土地の所有権を信託銀行に移転し、信託銀行が主体となって事業を営むものであるため、土地所有者に対しては一定の事業収入が保証される。
2.事業受託方式は、デベロッパーが企画、建設、管理等の業務を請け負って賃貸事業を行うが、土地所有者自らの建設、賃貸事業であり、建設資金等の借入れも土地所有者が行う。
3.等価交換方式は、賃貸資産等の取得について借入金を負いたくない場合に有効な手法であるが、デベロッパーに土地の一部または全部を譲渡する必要がある。
4.自己建設方式は、企画、運営等に係る事業報酬等のコストが掛からず、土地を手放す必要もないが、土地所有者自らが企画を行って、賃貸事業を行う必要がある。
解答:1)
解説:保証はされない?
http://www.zai3.com/9-c.html
問題 50
不動産の投資判断について述べた次の1〜4の文章の中から、最も不適切なものを1つ選んでください。
1.DCF法とは、連続する複数の期間に発生する純収益および復帰価格を、その発生期間に応じて現在価値に割り引き、それぞれを合計する方法である。
2.レバレッジ効果とは、不動産投資に当たって、自己資金と借入金を併用することによって、自己資金による投資額に対する利回りが上昇する効果をいう。
3.内部収益率とは、投資期間中の各期の純収益の現在価値の総和が、当初投資額と等しくなるような利率をいい、内部収益率は期待収益率を下回っている方が投資効果があるとされる。
4.賃貸用不動産に対する投資において、建物の建築年数が増すと建物の老朽化、設備の陳腐化等が進み、空室率を高める要因となることを十分考慮すべきである。
解答:3)
解説:将来キャッシュフローの現在価値の総合と投下資本が等しくなる率のことです。言い換えれば、投下資本と見合うだけの収益率のことを言います。
<IRR、内部収益率>
http://www2u.biglobe.ne.jp/~kikucyt/e/na_Data/naibrkrt.html
http://www.shisanhyouka.co.jp/fudousan.htm
無料メールマガジン:FP過去問題徹底攻略!
FP過去問題の解答・解説(印刷用)無料レポート
-
FP(ファイナンシャル・プランニング技能検定試験)3級学科試験の受験対策として、過去問題の解答・解説をまとめました。
一問一答形式で作成してありますので、試験対策としてご利用ください。